高尾の森づくりの会の活動拠点である小下沢風景林にはどんな動物たちが暮らしているのでしょうか。
動物カメラが捉えた動物たちの姿をまとめました。ぜひ視聴ください。

植栽地の哺乳類たち

アナグマ

(2014.7.8 15:45撮影)31秒
植栽地の中に巣穴をつくって住む古くからの住人です。昨年ここで子供が生まれました。親と一緒に行動できるのはこれからというところでしょうか。このアナグマの巣穴はホンドタヌキ、ハクビシン、ネズミなどが利用しているようです。

アライグマ

(2014.2.2 1:43撮影)31秒
この山で繁殖したものかどうかわかりませんが、外来生物がこんなにたくさん群れているところを見ると複雑な気持ちになります。

イノシシ

(2014.12.1 15:29撮影)31秒
山を歩いていてこんな群れに遭遇したら誰でもたじろぐでしょう。春に生まれたウリ坊も数か月経つとこんなに大きくなるようです。

二ホンカモシカ

(2015.5.26と28 9:21と6:45撮影)9秒
600~700mの高度の低いこの一帯にカモシカが現れるとは思いもよらないことでした。その後は撮影されていないので、一時的に陽気に浮かれて高所から下りてきた個体ではないかと思われます。

ニホンザル

(2014.6.20 12:27撮影)30秒
小下沢国有林に住んでいる群れです。この映像は、まだ親にくっついて行動している子ザルが、年長
の兄弟ザルにも守られてすくすく育っているというところでしょうか。毎年子を産み群れの数が増えて
いることがうかがえます。

ニホンジカ

(2014.7.31 18:03撮影) 22秒
2013年秋にはシカの恋鳴きが聞かれ、2014年になって何箇所かで雄、雌、子が撮影された映像の一つです。ここで定着、繁殖されると大変ですが、その後影を潜めています。爆発的な増殖が森林に被害をもたらす動物としてその動きに注目しています。目撃された場合はご連絡ください。

ニホンリス

(2014.7.24 6:27撮影)16秒
複数定点で撮影され、この山では結構繁殖しているようです。巣は高木の樹上にありますが、採餌のために地上に下りてきます。

ハクビシン

(2014.11.24 18:00撮影)20秒
我が国固有のものではなく移入種であるといわれています。これまで群れでいるところは確認されていませんが、アナグマの巣穴を出入りしているのが撮影されており、ペアになると繁殖する可能性があります。

ヒメネズミ

(2014.10.30 18:27撮影)13秒
これまでに撮影された哺乳類で一番小さい動物です。木登りするので本種とわかります。この山には沢山生存しており、捕食者の繁殖が期待されます。

アカネズミ

(2013.10.24 19:14撮影)5秒
ヒメネズミより一回り大きい種です。撮影されたこのネズミは体が大きく別の種かもしれませんが、小さいため種の形質を捉えきれません。

ホンドギツネ

(2014.11.27 1:29撮影)4秒
高尾山にキツネが現れたのは久しぶりとのことです。撮影ポイントのあちこちに現れ、アナグマの巣穴を覗いたりしていましたが、その後見かけません。遊動域が広い種で、繁殖場所は別のところにあるようです。

ホンドタヌキ

2014.11.27 10:23撮影)19秒
夜行性のため昼間はほとんど見かけない動物ですが、この映像は珍しく昼に撮影されました。この一
帯で繁殖しており、アナグマの巣を出入りする子ダヌキを確認しています。

ホンドテン

(2013.7.21 0:14撮影)30秒
この山で繁殖している夜行性の動物です。この映像はこの年に生まれた子供のようです。ノウサギ、ネズミ、リス、昆虫、野鳥を食べるので、彼らにとっては恐ろしい捕食者です。ヤマグワやマタタビなどの実も食べます。

ノウサギ

(2014.3.4 19:16撮影)6秒
本州にはキュウシュウノウサギとトウホクノウサギが分布していますが、高尾山にはキュウシュウノウサギが生息しています。映像からわかるように寒い時期にも毛が白くならないのが特徴です。植栽地でイロハモミジやヤマザクラなどの苗木をかじります。捕食者を恐れてか、霧の深い日などを除いて昼間はあまり姿を見せません。

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高尾の森に息づく、動物たちの営み

高尾の森は、都心にほど近い場所にありながら、豊かな自然と多様な生き物たちが暮らす貴重な場所です。私たちが活動の拠点としている小下沢風景林は、特に動物たちにとって大切なすみかとなっており、彼らが日々を営む静かな息遣いが感じられます。

「高尾の森づくりの会」では、この森に暮らす動物たちのありのままの姿を記録するため、無人カメラ(トレイルカメラ)を設置しています。私たちの目の届かない場所で、そして私たちが活動していない夜間に、動物たちがどのように過ごしているのかを知るためです。その結果、小下沢風景林には実に様々な種類の動物たちが生息していることが明らかになりました。

このページでは、カメラが捉えた動物たちの姿を動画と写真でご紹介します。 例えば、木登りが得意で、愛らしい仕草を見せるニホンリスや、森の守り神とも呼ばれるニホンカモシカ。夜の森をひっそりと歩くタヌキキツネが、あたりを警戒しながら餌を探す姿は、彼らが森の生態系の中でいかにたくましく生きているかを物語っています。また、普段は人目につきにくいニホンジカイノシシが、のんびりと森の中を歩く姿は、高尾の森が彼らにとって安全で豊かな場所であることを示しています。

彼らの姿を垣間見ることで、森の生き物たちの営みをより身近に感じることができるでしょう。私たちが守り育てているこの森が、動物たちにとってこれからも安全で豊かな場所であり続けるよう、活動を続けていきたいと考えています。

ぜひ、画面を通して彼らの世界をのぞいてみてください。私たちが知らない、高尾の森のもう一つの物語がそこにあります。